中性子線照射による電子部品・素材の劣化評価


 人工衛星に搭載される機器は、宇宙空間での厳しい環境条件に耐える必要がある。一方集積回路の微細化が進み、地上にあっても中性子線の影響を受けやすくなり、日常の環境でも大きな問題となっている。


そのため次世代半導体の集積回路では、種々の宇宙線が大きな影響を与えるため、様々な評価試験が行われており、その一例として、2005年から大強度高速中性子ビームを照射して誤動作の加速試験を実施している。


原理

 サイクロトロンからの陽子ビームをターゲットに入射させ、生成した中性子ビームを終端窓から空気中に取り出して試験体に照射。現在は、宇宙の放射線環境を模擬して、限られた時間内に多くの試験体に照射を行うため、①中性子束ビーム強度:106個/cm2/s@50MeV、②ビーム強度がデバイス面上で均一(照射面積:8×8cm)、③ビームエネルギーが可変(20~80MeV)とし、④中性子照射しながらビーム量の計測なども可能。


特徴

 複数の試験体をXYZステージ(30×40cm、上下20cm移動可)に載せ、試験体交換を行わずに異なるエネルギーレベルで中性子照射試験を行うことが可能。

用途

 半導体集積回路の誤動作の加速試験、高温超電導線材の放射線耐性試験、ファイバーレーザの放射線耐性試験など